2020年12月16日「税理士との付き合い方をテーマとしたセミナーをしてきました」

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先日、横浜市が支援している起業家支援のとある団体で、税理士との付き合い方をテーマとしたセミナーをしてきました。
初めて話すテーマでしたので、レジュメや話の構成など、事務局と打ち合わせをしながら、時間をかけて準備してきました。
聴講者は20代から40代の若手起業家でいわゆるスタートアップと呼ばれている方々です。税理士との付き合いも1度も無いか、あっても1〜3年程度という方ばかりで、そもそも税理士の仕事ってなんだろう?と思っている方が多かったと思います。

私からは税理士の3タイプ(2020年12月3日「税理士のタイプと選択のポイント」を参照)を解説し、税理士は財務・税務のエキスパートで、経営者のよき相談相手(ビジネスパートナー)として考えて欲しいということをお願いしました。
聴講者からは「ビジネスパートナー??税理士って記帳代行屋さんでしょ?」との発言もあり、まだピンとこられていなかった方もいらっしゃったので補足したのですが、税理士は過去の取引を領収書から仕訳に起こして試算表を作り、最終的に決算書と申告書に落とし込んで終わりではなく、そこから将来に向けてどうすべきかを経営者に提言することが本当の役割だとお伝えしました。
具体的には「今期は利益が出たので設備投資をしましょう」「利益は出ていますがキャッシュフローはあまり良くないので借り入れを検討しましょう」「ある部門の業績が良く無いのでテコ入れしましょう」「役員報酬が利益を圧迫していますね、来期は少し我慢しましょう」とか、将来に向けた業績向上に繋がるアドバイス、時には経営者にも負担を強いる様な厳しい指摘などを受けるべきだということです。
話を伺ってみると、聴講にこられていた経営者も、その顧問税理士も、領収書をどさっと渡して(受け取って)記帳し申告するということだけの関係で終わらせているケースがとても多いと感じました。お互いにそれが仕事(依頼した仕事、請け負った仕事)だと認識している様で、それ自体は当事者の問題だから良いのでしょうが、経営者の中には、「なぜ税理士に毎月3万円も払っているかわからない」という発言もあったので、恐らく経営者と税理士がビジネスパートナーに成り切れていないのだろうと思いました。

記帳代行であれば、月額5,000円からやっている税理士もネットを探せばいる時代です。それはビジネスパートナーではなく代行屋。ビジネスパートナーとしての税理士とは、忙しい経営者に成り代わって領収書から仕訳を起すのではなく、経営者が慣れない手で記帳した仕訳をチェックし、修正して試算表を作り、その先にある課題解決を指南してあげることが本当の姿なのでは無いかと思います。 そうであれば、月額3万円の報酬であっても付加価値を十分に認められる(と思う)ので、経営者から不満はでないと思います。

今回のセミナーを実施してみて、経営者と顧問税理士との間に頼みたいこととやりたいことのミスマッチが起きているなと実感しました。
この問題は、これからA Iが台頭してくる時代において税理士業界として考えていかないといけない重要な問題だと思いました。