2-3個人事業主と法人の比較_経費の範囲の違い

目次

  • 生命保険料は法人の方が経費にしやすい
  • 役員報酬と退職金制度の活用
  • 健康診断費や社会保険料の経費化
  • 社宅制度による住居費の扱い
ここでは、税金の比較ではなく「経費として認められる範囲」の違いに注目します。
一般的に、個人事業主よりも法人の方が経費にできる範囲は広いと言われますが、その理由を具体例とともに見ていきましょう。

生命保険料は法人の方が経費にしやすい

個人事業主が加入する生命保険料は、生命保険料控除の対象にはなりますが、事業経費にはなりません。どれだけ保険料を支払っても、控除できる金額は最大12万円までです。
一方、法人契約の生命保険料は、一定の条件のもとで事業経費として計上できます。
保険の種類によって全額、半額、または一部のみ経費となる場合もありますが、原則として「支払った保険料を経費にできる可能性がある」という点が大きな違いです。

役員報酬と退職金制度の活用

個人事業主は、自分自身に報酬を支払うことはできません。
これに対して法人では、役員報酬として自分に給与を支払うことができ、その給与は法人の経費になります。役員報酬を受け取る個人側では給与所得控除が使えるため、青色申告特別控除よりも大きな控除を受けられるケースもあります。
さらに法人では、将来に備えて役員退職金を準備することもでき、退職金として受け取る際には税金が軽減される仕組みがあります。

健康診断費や社会保険料の経費化

個人事業主の場合、健康診断の費用は原則として経費にできませんが、法人であれば福利厚生費として経費計上が可能です。
また、法人が加入する社会保険料は、法人と個人で折半しますが、法人が負担した分は法人の経費になります。この点も、法人ならではの特徴です。

社宅制度による住居費の扱い

法人では、社宅制度を利用することで、住居費の一部を経費にすることが可能です。個人で支払う家賃は経費になりませんが、法人名義で賃貸契約を行えば、一定のルールのもとで経費計上ができます。
• 生命保険料を経費にできる可能性がある
• 報酬・退職金制度を活用できる
• 福利厚生や住居費も経費対象になり得る
このように、法人は個人事業主に比べて経費として扱える範囲が広く、資金の使い方に柔軟性がある点が大きな特徴です。